■ 解説
「子ら」はあなたたち、「おひなば(生ひな)」は生えてきたなら、「かくのごと(斯くの如)」はこんなふうに、「けむ」は〜だろう、「のらえ」は罵られ、「かねめや」は〜せず居られるだろうか?といった意味になります。
今回は簡単な推論を含めた忠告が詠われています。
■ この詩が詠まれた背景
万葉集第十六巻(3793首目)に記載されている短歌です。
この短歌は、前々回3791首目の長歌に対する反歌(補足)です。
前回があなたたちも将来年を取るよ、と言った内容であったのに対し、今回は自身の現状(勝手に呼び止め、仕事をさせておきながら邪魔者扱いして互いに喧嘩していること)を表現に加えることで、如何に彼女たちが翁に対して愚かな事を行っているのか、忠告している詩となっています。
■ 豆知識
この後、9人の少女が反省に詠んだ句が9首続きます。
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