山里は(源宗于朝臣)

短歌 に関する記事

山里は 冬ぞ寂しさ まさりける
人めも草も かれぬと思へば 源宗于朝臣

■ 訳

山里は普段も寂しいけれど、冬になると本当に寂しくなるなあ。
人は来なくなるし、草も枯れてしまうから。

■ 解説

「まさりける」は最も(この場合、冬が一番)、「かれぬと思へば」は人が離れる(離れと書いて「かれ」とも読みます)と草木が枯れるを掛けた言葉で、人も草木もなくなってしまうと思うと、という意味になります。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第六巻(冬歌 315首目)、小倉百人一首の第二十八首目に収録されています。
ちなみに、古今和歌集には題「冬の哥とてよめる」との記載があります。
源宗于は出世に恵まれなかったので、その思いも込めたのかもしれません。

■ 豆知識

作者である源宗于は三十六歌仙の一人で光孝天皇の孫に当たります。
この歌には本歌(一部コピーした元の歌)が存在します。
それは藤原興風が詠んだ「秋くれば 虫とともにぞ なかれぬる 人も草葉も かれぬと思へば」です。
このように有名な本歌の一部を拝借して歌に深みを出す手法を本歌取と言います。

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