心あてに(凡河内躬恒)

短歌 に関する記事

心あてに 折らばや折らむ 初霜の
おきまどはせる 白菊の花 凡河内躬恒

■ 訳

(あなたが)折るというのなら(私が)勘で手折っちゃおうか?初霜が降ったため辺り一面真っ白で、まるで見分けがつかない白菊の花を。

■ 解説

「心あてに」はあてずっぽうに、「折らばや折らむ」は折るというのなら折ろうか?、「おきまどはせる」は(初霜が降って)見づらくなっている(惑わされている)状態のことです。
ウォーリーを探してるような感じでしょうか?
折らばや折らむ、という表現から第三者がいたこともイメージできます。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第六巻(冬歌 277首目)、小倉百人一首の第二十九首目に収録されています。
ちなみに、古今和歌集には題「しらぎくの花をよめる」との記載があります。

■ 豆知識

作者である凡河内躬恒は三十六歌仙の一人です。
官位こそ低かったものの宮廷歌人としての名声は非常に高く、勅撰和歌集には合計194首も選ばれています。
また古今和歌集の撰者の一人でもあります。

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