なにごとも(よみ人しらず)

短歌 に関する記事

なにごとも 思ひ知らずは あるべきを
またはあはれと たれかいふべき よみ人しらず

■ 訳

何も知らなかった頃ならまだしも、いまさら可哀想なんて誰が言うのかしら?

■ 解説

「なにごとも」は何も、「思ひ知らずは」は思い浮かばない、「いたづらに」は虚しい、「なりぬべきかな」は、なってしまうだろう、といった意味になります。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は一条摂政御集に収録されている、藤原伊尹の「あはれともいふべき人は思ほえで…」に対する返歌です。

■ 豆知識

私家集である「一条摂政御集」の先頭に記載していることから話自体が創作である可能性も考えられます。
伊尹は大変優れた歌人として知られていたこともあり、その私家集である一条摂政御集は当時から評価が高く、大鏡にも一条摂政御集に関する記述があります。

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