明けぬれば(藤原道信朝臣)

短歌 に関する記事

明けぬれば くるるものとは 知りながら
なほうらめしき 朝ぼらけかな 藤原道信朝臣

■ 訳

夜が明けて、また(日が)暮れれば(貴女に会えると)知ってはいるのですけど、それでも夜明けというのは(貴女と離れてしまわねばならないので)恨めしいものですね。

■ 解説

「明けぬれば」は夜が明ければ、「くるるものとは」は暮れるものとは、つまり日が暮れれば、「なほうらめしき」はそうは言っても恨めしい、「朝ぼらけ」は日が昇り夜が白けてきている様子をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は後拾遺和歌集 第十二巻(恋二 672首目)、小倉百人一首の第五十二首目に収録されています。
題に「女のもとより雪ふり侍りける日かへりてつかはしける」((逢瀬後)雪が降る中、女性宅から帰ったその日に使いを送った)と書かれています。

■ 豆知識

作者は藤原道信(ふじわらのみちのぶ)で、中古三十六歌仙の一人です。
藤原道長の父であり、伯父である藤原兼家の養子となり、大鏡には「いみじき和歌の上手にて、心にくき人にいはれ給ひしほどに、失せ給ひにき。」(大変素晴らしい和歌の才能と美形の二物を与えられたが、亡くなってしまった。)とあり、わずか23歳という若さで天然痘により亡くなっています。

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