かぎりとて(桐壺更衣)

短歌 に関する記事

かぎりとて 別るる道の 悲しきに
いかまほしきは 命なりけり 桐壺更衣

■ 訳

今日限りで(貴方と)お別れする悲しみを超えてでも、私は生きる道を選びたいのです。

■ 解説

「かぎりとて」は今日限り、「別るる」は(貴方と)別れる、「道」は手段、手だて、「いか」はどれほど、「まほしき」は〜したい(希望)、「命なりけり」は生きること、といった意味になります。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は源氏物語 第一巻(桐壺 第1首目)に収録されています。
背景をざっくり説明すると、元々病気がちであった更衣が桐壺帝の第二皇子(光源氏)を産んだ後、病状が悪化し、実家に帰って養生することを希望します。
桐壺帝は愛する妻と離れたくない一心で「限りある人生、最期の時まで一緒にいる約束だったではないか。私を置き去りにしないで欲しい」、と仰られたのですが、その際の答えとして詠んだ詩です。
なお、「かぎりとて」の部分は桐壺帝の台詞を掛けた言葉です。

■ 豆知識

この詩は源氏物語 第一巻に掲載されている詩です。
当然のことながら作者は源氏物語の作者、紫式部です。

まだ3歳の光源氏を残し、更衣はこの後すぐ亡くなってしまいます。
母の面影を忘れることができなかった光源氏は、その生涯、母への想いを追うことになります。

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