大根引き(小林一茶)

俳句 に関する記事

大根引き 大根で道を 教えけり 小林一茶

■ 訳

大根を引き抜いてる農家の方に道を尋ねたら、大根を使って「あっち」と教えられたよ。

■ 解説

「大根引き」(だいこひき)は大根を引き抜く様子を意味します。
なお、大根は冬の季語です。
(今回は「大根引き」までが冬の季語になります。)
ちなみに、大根と書いて「おおね」と読むのですが、ここでは「だいこ」が正しいようです。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は七番日記に収録されています。
文化十一年十二月との記載があり、1814年1月頃に詠まれたものです。

■ 豆知識

作者は小林一茶で、江戸時代を代表する俳諧師です。
ユーモア溢れる俳句を多数読んでいて、どの時代の教科書にも掲載されている詩があるかと思います。

この頃は寛政の改革を行った徳川家斉が治めていました。
度重なる外国船による事件に悩まされた時代でもあります。
この詩が詠まれた時はまだ老中松平信明が生きており、うまく政治をコントロールしていました。
しかしこの句が詠まれた3年後、信明が亡くなった後老中となった水野忠成によるわいろ政治の横行、貨幣の改鋳による激しいインフレ、一時的に多額の利益を得た幕府では歯止めが利かなくなった家斉による過去に類を見ない散財が行われ、幕末にまで影響を与えることになりました。

コメント

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。


とてもわかりやすくて、良いです。
勉強に役立ちました。
Posted by 宮野志保 at 2022年07月17日 10:15
宮野様、当ブログにコメントを頂きありがとうございます。

小林一茶の句は現在の感覚でも共感しやすいものが多いですよね。
一茶の俳句は視点の中心が子供や生き物であることも多く、その点も共感を得られるポイントなのかもしれません。

ところで宮野様は学生さんでしょうか?
私が学生時代に受けた授業では、「ありをりはべりいまそかり」や「すいかとめて」のような、やたらキーワードを頭に叩き込んで暗記させようとしたり、言葉の解説ばかりで内容がまるで入ってこないような達成感皆無な授業ばかりで退屈でした。
(目的(子供たちが将来選べる多くの選択肢を用意すること)と手段(期ごとに一定の進度まで授業を進めること)が入れ替わってしまった結果、訳の分からない授業になったのかもしれませんが。)

授業だけに限ったことではないですが、様々な視点から人や物、歴史や文化、実体験等を通じて知ることができれば、きっとずっと楽しみながら勉強できると思います。
宮野様は勉強を楽しんでくださいね。
Posted by waka at 2022年07月17日 20:04

コメントを書く

お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: