ひとのみは(よみ人しらず)

仏足石歌体 に関する記事

ひとのみは えがたくあれば
のりのたの よすかとなれり
つとめもろもろ すすめもろもろ よみ人しらず

■ 訳

人として生まれることは大変幸運なことです。仏法を守ることができます。
たくさん(仏道)修行しましょう。みんなに勧めましょう。

■ 解説

「ひとのみ」は人の身、つまり人として生まれること、「えがたくあれば」は貴重なことなので、「のりのたの」は法の為の、ここでは仏法のための、「よすかとなれり」は縁であり、「つとめ」は(仏道の)修行、「もろもろ」はたくさん、といった意味になります。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は薬師寺仏足跡歌碑に刻まれた21首の詩の第十八首目です。

十八首目では題が残されており、「呵嘖生」とあります。
内容的には布教におけるプロパガンダのように見受けられます。

■ 豆知識

「のりのたの よすか」で、仏法を守る縁となりますが、仏法を守れるのは人の身であるという概念に基づいているためです。
仏教には輪廻転生の概念が存在していますが、人以外の動物に生まれ変わることを「畜生界」、「畜生道」と呼び、それらは自力で仏の教えを得ることができないとされています。

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