郭公(そせい)

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郭公 はつこゑきけば あぢきなく
ぬしさだまらぬ こひせらるはた そせい

■ 訳

ホトトギスが(今年)初めて鳴いた声を聴いたんだけど、(ホトトギスの)思うように鳴けず、相手も定まっていない焦燥感に駆られた鳴き声を聞くと、やっぱり人恋しくてしかたないよ。

■ 解説

「郭公(ほととぎす)」はホトトギス、「はつこゑ(初声)」は初めて鳴いた声(ホトトギスが初めて鳴く声は当時珍重されていました。)、「あぢきなく」は思うようにならない、「ぬし」はあなた、お方、(女性から見た男性の)恋人、「さだまらぬ」は落ち着かない、決まらない、「こひせらる」は恋せずにいられない、「はた」はやはり、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第三巻(夏歌 143首目)に収録されています。
題に「郭公のはじめてなきけるをききてよめる」(ホトトギスが初めて鳴いたのを聞いて詠んだ)とあります。

■ 豆知識

作者は素性(そせい)で三十六歌仙の一人で、遍昭 (へんじょう) の子、桓武天皇の曾孫のひ孫にあたります。

小倉百人一首には21首目、「今こむと…」が選歌されており、父である遍昭の詩も12首目、「あまつ風…」が選歌されています。

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