かぎりあれば(西行法師)

短歌 に関する記事

かぎりあれば 衣ばかりを ぬぎかへて
心は花を したふなりけり 西行法師

■ 訳

(暑すぎて)もう限界なので、服だけ(夏服に)着替えて、(春の)桜の事は(思い出として)恋しく思うことにするよ。

■ 解説

「かぎりあれば」は限界があるので、「衣ばかりを」は服だけ、「したふ」は恋しく思う、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は山家集に収録されています。
題はありませんが、「夏」の項目に含まれている詩です。

■ 豆知識

作者は西行法師です。
小倉百人一首には86首目に「嘆けとて 月やは物を 思はする…」が選歌されています。

初夏、衣替えの時期(旧暦の4月1日)に詠んだものと思われますが、「かぎりあれば」から実際にはもうちょっと頑張っていたのかもしれません。

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