■ 解説
「竪横(たてよこ)」は縦、横、「五尺」は1.515m、「草の庵」は草庵、「むすぶ」は(草庵を)建てる、「くやし」は悔しい、「雨なかりせば」は雨が降らなければなぁ、をそれぞれ意味します。
■ この詩が詠まれた背景
この詩はおくのほそ道、「雲岸寺」の中で紹介されている詩です。
おくのほそ道には「当国雲岸寺のおくに佛頂和尚山居跡あり。(上記短歌)と松の炭して岩に書付侍りと、いつぞや聞え給ふ。」(雲岸寺の奥に仏頂禅師の山居跡がある。仏頂禅師は以前、(上記短歌)と松炭で岩に書いたと話されていたことがあった。)とあり、前回やってきた那須の黒羽から雲岸寺(現在の栃木県大田原市雲岩寺)の奥にある芭蕉の禅の師匠でもある佛頂和尚を訪ね、以前和尚が話されていた和歌を記したものです。
■ 豆知識
作者は佛頂和尚で臨済宗の僧です。
芭蕉庵にいた頃、佛頂和尚が臨川庵に仮住まいしており、芭蕉は佛頂和尚の元へ足繁く通ったようです。
芭蕉の句には佛頂和尚から学んだ禅の影響が出ているとの指摘もあり、芭蕉の人生に多大な影響を与えた人物であることは間違いありません。
■ 関連地図
コメント