■ 解説
「夜やくらき」は夜が更けて暗い、「道やまどへる」は道に迷いそう、「しも」は〜なさる、「すぎ」は過ぎる、「がてに」は〜できないで、をそれぞれ意味します。
■ この詩が詠まれた背景
この詩は古今和歌集 第三巻(夏歌 154首目)に収録されています。
題に「寛平御時きさいの宮の哥合のうた」(寛平御時后宮歌合で詠まれた歌)とあります。
■ 豆知識
作者は紀友則(きのとものり)で、三十六歌仙の一人、土佐日記の作者で知られる紀貫之の従兄弟です。
寛平御時后宮歌合で実際に詠まれた詩は「すぎがてになく」ではなく、「すぎがてにする」となっています。
訳せば「通り過ぎにくそうにしている」となり、実際に鳴いたわけではなかったようですが、選歌時に改変されたようです、
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