とことはに(春宮大夫公實)

短歌 に関する記事

とことはに ふく夕暮の 風なれど
秋立つ日社 凉しかりけれ 春宮大夫公實

■ 訳

夕暮れ時の風なんて、いつでも吹いているものだけど、立秋の今日、吹いている風は涼しいものだなぁ。

■ 解説

「とことは」はいつでも、「秋立つ日社(あきたつひこそ)」は秋になった日、あるいは立秋(”こそ”は強調)、「凉しかりけれ」は涼しいものだなぁ(詠嘆+已然形)、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は金葉和歌集 第三巻(秋歌)に収録されています。
題に「百首の歌の中に秋立つ心をよめる」(堀河院御時百首和歌において立秋の趣を詠んだ)とあり、1105年6月頃-1106年4月頃に行われた堀河百首で詠まれた詩です。

■ 豆知識

作者は藤原公実(ふじわらのきんざね)で、三条大納言とも称されます。
白河天皇とは従兄弟にあたり、公実の子供は三条家(三条実行)、西園寺家(西園寺通季)、徳大寺家(徳大寺実能)の祖となっています。

娘である藤原璋子(ふじわらのしょうし)は鳥羽天皇の中宮となり、崇徳天皇、後白河天皇の母となります。
しかし、後に崇徳上皇と後白河天皇は共に争い合う、保元の乱が起こってしまいます。

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