さ夜なかと(よみ人しらず)

短歌 に関する記事

さ夜なかと 夜はふけぬらし かりがねの
きこゆるそらに 月わたる見ゆ よみ人しらず

■ 訳

月夜の空を渡る雁の声を聞いて、もうすっかり夜が更けてしまっていたことを知ったよ。

■ 解説

「さ夜なか(小夜中)」は夜中(”さ”は接頭語)、「ふけぬらし」は更けたらしい、「かりがね(雁が音)」は雁の鳴き声、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第四巻(秋歌上 192首目)に収録されています。
「題しらず」となっているため、詳細は不明です。

■ 豆知識

「よみ人しらず」とあるため、作者は不明です。

「雁が音」は、前回紹介した「雁」と同様に俳句では秋の季語として使われます。

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