獨ぬる(よみ人しらず)

短歌 に関する記事

獨ぬる 人のきかくに 神無月
にはかにもふる 初志ぐれかな よみ人しらず

■ 訳

ひとり(悲しみに心を閉ざして家で寂しく)寝っている人にも聞こえるであろう、神無月、突然降りだす初時雨(の音)だなぁ。

■ 解説

「獨ぬる(独り寝る)」は独りで寝る、「きかくに(聞かくに)」は聞くので、「神無月」は旧暦10月、「にはかにもふる」は突然降る、「初志ぐれかな(初時雨かな)」は初時雨だなぁ(詠嘆)、をそれぞれ意味します。
「きかく」の部分は隠れて聞く様子を示す言葉(”やどみき”)で、隠し事を聞かれる、と言った場合に使われるケースが多いようです。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は後撰和歌集 第八巻(冬歌)に収録されています。
「題志らず」となっているため、詳細は分かりません。

■ 豆知識

よみ人しらずとなっているため、作者は不明です。

「人のきかくに」という表現は古今和歌集 (恋歌五 811首目)でも見られます。
古今和歌集 811首目の詩は大和物語に登場する桂の皇女が忍ぶ恋について詠んだ詩です。

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