わがやどは(よみ人しらず)

短歌 に関する記事

わがやどは 雪ふりしきて みちもなし
ふみわけてとふ 人しなければ よみ人しらず

■ 訳

我が家(のある場所)は雪が一面降り続けていて道もないよ。
踏み分けて訪れてくれる人はいないのだから。

■ 解説

「雪ふりしきて」は雪が敷き詰めたように一面に降っていて、「ふみわけてとふ(踏み分けて訪ふ)」は(雪を)踏み分けて訪ねる、「人しなければ(ひとし無ければ)」は人はいないのだから(”し”は副助詞(強意))、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第六巻(冬歌 322首目)に収録されています。
題に「題しらず」とあるため、詳細は分かりません。

■ 豆知識

「よみ人しらず」とあるため、作者は不明です。

この和歌によく似た詩が拾遺和歌集 第四巻 冬歌に乗せられています。
「山里は 雪降りつみて 道もなし 今日こむひとを 哀とはみむ」
平兼盛が詠んだ詩ですが、この詩を本歌取りしたものかもしれません。

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