白雪の(紀あきみね)

短歌 に関する記事

白雪の ところもわかず ふりしけば
いはほにもさく 花とこそ見れ 紀あきみね

■ 訳

雪が場所も選ばず降り積もったので、大きな岩にも白い花が咲いたように見える。

■ 解説

「ところもわかず(所も分かず)」は場所も選ばず、「いはほ(巌)」は高くそびえる大きな岩、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第六巻(冬歌 324首目)に収録されています。
題に「しがの山ごえにてよめる」(志賀越道を越える際に詠んだ)とあります。
ちなみに”しがの山ごえ(志賀の山越)”は崇福寺近傍を経て滋賀里へ出る道だそうです。

■ 豆知識

作者は紀秋岑(きのあきみね)です。
以前紹介した「夏山に…」も古今和歌集に入集しています。

この詩は前回同様に、雪を花として詠んだ詩です。
古今和歌集には雪を花と見立てる詩が5首入集しています。

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