みよしのの(坂上これのり)

短歌 に関する記事

みよしのの 山の白雪 つもるらし
ふるさとさむく なりまさるなり 坂上これのり

■ 訳

吉野山には雪が積もっているに違いない。
旧都はより一層寒くなったよ。

■ 解説

「みよしのの 山(み吉野のやま)」は奈良県吉野郡吉野町にある山(歌枕)、「つもるらし(積もるらし)」は積もっているに違いない、「ふるさと(故郷)」は旧都(平城京)、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第六巻(冬歌 325首目)に収録されています。
題に「ならの京にまかれりける時にやどれりける所にてよめる」(奈良の都(平城京)に遣わされた際に宿泊した場所で詠んだ)とあります。

■ 豆知識

作者は坂上是則(さかのうえのこれのり)で、三十六歌仙の一人です。
小倉百人一首では31首目、「朝ぼらけ…」が選歌されています。

是則は延喜8年(908年)に大和権少掾に任ぜられているため、その時に詠まれた詩かもしれません。

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