浦ちかく(ふぢはらのおきかぜ)

短歌 に関する記事

浦ちかく ふりくる雪は 白浪の
末の松山 こすかとぞ見る ふぢはらのおきかぜ

■ 訳

海近くで降る雪は、(どんな波も越えられない)末の松山でさえ越えてしまう白波のように見えるよ。

■ 解説

「白浪(しらなみ)」は白く泡立った波(ここでは雪の比喩表現として使われています)、「末の松山(すえのまつやま)」は宮城県多賀城市付近の名所で歌枕(丘の上にあることから、波が届くわけがない(ありえない)ことを指す意味で用いられます)、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第六巻(冬歌 326首目)に収録されています。
題に「寛平御時きさいの宮の哥合のうた」(寛平御時后宮歌合で詠まれた詩)とあります。

■ 豆知識

作者は藤原興風(ふじわらのおきかぜ)で、三十六歌仙の一人です。
小倉百人一首では34首目、「誰をかも…」が選歌されています。

歌枕である「末の松山」ですが、宮城県多賀城市八幡付近という説と、岩手県二戸郡一戸町にある浪打峠という説に分かれていて、場所が特定できていません。
ちなみに、松尾芭蕉はおくのほそ道の中で宮城県多賀城市八幡付近の末の松山に行っていますが、末松山宝国寺という寺が建てられていて松林はお墓だらけだったようです。

■ 関連地図

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