渡つ海の(よみ人しらず)

短歌 に関する記事

渡つ海の 浜のまさごを かぞへつつ
君がちとせの ありかずにせむ よみ人しらず

■ 訳

大海の浜にある砂の数を数えましょう。
その数が貴方の長寿となるように。

■ 解説

「渡つ海(わたつうみ)」は大海(わだつみ)、「まさご(真砂)」は砂(”ま”は美称)、「ありかず(有り数)」は人の寿命の年数、をそれぞれ意味します。
真砂の数は数え切れないほどの数の表現方法として使われます。
「浜の真砂の数ほどある」といった形で現在でも使われることがあります。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第七巻(賀歌 344首目)に収録されています。
「題しらず」とあるため、詳細は分かりません。

■ 豆知識

作者は分かっていません。

浜の真砂について、石川五右衛門も辞世の句で詠んでいます。
仮に数え切れないほどたくさんの砂粒が無くなったとしても盗人がいなくなることはないといった内容です。

コメント

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。


コメントを書く

お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: