ひまもなく(崇徳院御製)

短歌 に関する記事

ひまもなく ちる紅葉に 埋もれて
庭の景色も 冬ごもりけり 崇徳院御製

■ 訳

絶え間なく散ってゆく、すっかり紅葉しきった木の葉。
埋もれてゆく庭の景色も(私たち同様に)冬ごもりしているようだよ。

■ 解説

「ひまもなく(隙も無く)」は絶え間なく、「ちる紅葉に(散るもみぢばに)」は散ってゆく紅葉した葉に、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は千載和歌集 第六巻(冬歌)に収録されています。
題に「百首の歌めしける時初冬の心をよませ給うける」(久安百首(久安6年(1150年)に行われた歌合)のため(人を)お呼びになられた際に初冬の心をお詠みになられた)とあります。

■ 豆知識

作者は崇徳天皇(すとくてんのう)で、鳥羽天皇の第一皇子、第75代天皇です。
小倉百人一首では77首目、「瀬をはやみ…」が選歌されています。

父である鳥羽上皇が亡くなった後、謀略に巻き込まれ乱を起こさざるを得ない状況になり、敗北して讃岐に流罪となりますが、乱後、貴族社会では永らく行われなかった死刑制度が復活しました。
但し、鎌倉時代に書かれた古事談には加藤成家の言葉に「源氏・平氏之習重科と申すは、被切頸候也。」とあり、武士の間では重罪と言えば斬首が当然であったようです。

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