あら玉の(素性法師)

短歌 に関する記事

あら玉の 年立ちかへる あしたより
またるゝ物は 鶯のこゑ 素性法師

■ 訳

新年になり、明日から待ち遠しいのはウグイスの鳴き声だよ。

■ 解説

「あら玉の(新たまの)」は”年”に掛る枕詞(掛る理由は不明ですが、一説に”改まる”からともされます)、「年立ちかへる(としたち代へる)」は年が移り変わる、「またるゝ物(待たるるもの)」は待っているもの、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は拾遺和歌集 第一巻(春)に収録されています。
題に「延喜の御時月次の御屏風に」(延喜(901年から923年まで)の頃、毎月の屏風歌として)とあります。

■ 豆知識

作者は素性法師(そせいほっし)で、三十六歌仙の一人です。
桓武天皇のひ孫にあたり、小倉百人一首には21首目に素性法師の詠んだ詩が選歌されています。

この詩が詠まれた延喜の頃は醍醐天皇が治められた時代ですが、天皇親政の理想的な政治が行われた期間であることから、「延喜の治」と呼ばれています。
また、村上天皇が治められた時代である天暦の頃も理想的な時代とされ、これら二つを合わせて大江匡衡(おおえのまさひら)が一条天皇に奉った奏状で延喜・天暦の治と賛美したことから、後に神聖視されるようになりました。

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