野辺ちかく(よみ人しらず)

短歌 に関する記事

野辺ちかく いへゐしせれば うぐひすの
なくなるこゑは あさなあさなきく よみ人しらず

■ 訳

野の近くに家があるので、(春の訪れを告げる)ウグイスが鳴くような声を朝が来るたびに聞いているよ。

■ 解説

「いへゐしせれば(家居しせれば)」は住まいがあるので(”ば”は原因・理由)、「あさなあさな(朝な朝な)」は朝ごとに、毎朝毎朝、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は古今和歌集 第一巻(春歌上 16首目)に収録されています。
「題しらず」とあるため詳細は不明です。

■ 豆知識

「よみ人しらず」とあるため、作者は不明です。

「あさなあさな」は毎朝毎朝の事で、対義語は「夜な夜な」です。
「あさなさな」と読まれる場合もあります。
「あさなあさな」という表現を使ったことで、日を追うごとに春になる様子が思い浮かばれます。

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