梅の花(藥師張氏福子)

短歌 に関する記事

梅の花 咲きて散りなば 桜花
継ぎて咲くべく なりにてあらずや 藥師張氏福子

■ 訳

(今)咲き誇っている梅の花が(もうじき)散ってしまったなら、桜の花はその跡を継ぐために咲くのに違いないのではないだろうか。

■ 解説

「咲きて散りなば(さきてちりなば)」は咲いて散ったならば、「継ぎて咲くべく(つぎてさくべく)」は続いて咲くに違いない(「べく」は推量)、「なりにてあらずや」は〜なったのではないだろうか、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は万葉集 第五巻(雜歌)829首目に収録されています。
以前紹介した、大宰帥であった大伴旅人の屋敷で行われた宴会の席で詠まれた詩です。

■ 豆知識

作者は張福子(ちょうふくし)です。
万葉集には薬師として記述されていますが、藤氏家伝(下巻)には方士として名前が載せられています。

奈良時代の薬師の役割は主に病気平癒を祈願する祈祷師のような役目を担っていましたが、薬がなかったわけではなく、酒や乳製品、海藻やクルミのようなものが薬用として用いられたようです。

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