春なれば(壹岐守板氏安麻呂)

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春なれば うべも咲きたる 梅の花
君を思ふと 夜寐も寝なくに 壹岐守板氏安麻呂

■ 訳

春になると、いかにも(立派な)梅の花が咲いたよ。
あなた(梅の花)のことを思うと夜も寝られないよ。

■ 解説

「うべも(宜も)」はなるほど、確かに(肯定の意味)、「夜寐も寝なくに(よいもねなくに)」は夜も眠れない、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は万葉集 第五巻(雜歌)831首目に収録されています。
以前紹介した、大宰帥であった大伴旅人の屋敷で行われた宴会の席で詠まれた詩です。

■ 豆知識

作者は板持安麻呂(いたもちのやすまろ(板茂安麻呂、板持安麿とも書かれます))です。

続日本紀(巻十二)には、天平七年九月二十八日(735年10月22日)、美作守であった阿倍帯麻呂(あべのおびまろ)が任期中に何者かと共謀して4人殺害し、被害者が訴えたのですが、右大弁、大伴道足、右中弁、高橋安麻呂らはその訴えを放置し、処置を怠ったことから処罰され、右大史であった板持安麻呂も連座しましたが、詔により赦されたと記されています。

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