梅の花(陰陽師礒氏法麻呂)

短歌 に関する記事

梅の花 手折りかざして 遊べども
飽き足らぬ日は 今日にしありけり 陰陽師礒氏法麻呂

■ 訳

梅の花を手折って髪飾りにして(こんなにも)宴を満喫したけれど、(楽しすぎて)今日は名残惜しい日だったなあ。

■ 解説

「遊べども(あそべども)」は(宴を)楽しんだけれど(「ども」は逆接の確定:〜したけれども)、「今日にしありけり(けふにしありけり)」は本日であったのだなあ(「にし」は〜で(断定)、「けり」は過去の助動詞)、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は万葉集 第五巻(雜歌)836首目に収録されています。
以前紹介した、大宰帥であった大伴旅人の屋敷で行われた宴会の席で詠まれた詩です。

■ 豆知識

作者は礒氏法麻呂(いそうじののりまろ(ぎしののりまろ))です。
本姓は「磯部」であった可能性が指摘されていますが、詳細は不明です。

もし磯部氏であったなら、当時伊勢で活躍しており、漁業、航海を司った部民出身である可能性も考えられますが、陰陽師という職業であったことから違和感を感じます。
当時の陰陽師の氏族としては渡来人系が主流であったことから、礒氏法麻呂も本姓は渡来人系であった可能性が考えられます。

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