鴬の(筑前拯門氏石足)

短歌 に関する記事

鴬の 待ちかてにせし 梅が花
散らずありこそ 思ふ子がため 筑前拯門氏石足

■ 訳

鶯が待ちわびていた梅の花よ。
(お前を)思う子のため、散らないでおくれ。

■ 解説

「待ちかてにせし(まちかてにせし)」は待ちかねていた、「思ふ子(おもふこ)」は思っている子(”子”は子供、親しんでいる間柄(男性が女性を指す場合が多い)などがありますが、ここでは前半から鶯を擬人化して詠んでいる可能性が考えられます)、をそれぞれ意味します。

■ この詩が詠まれた背景

この詩は万葉集 第五巻(雜歌)845首目に収録されています。
以前紹介した、大宰帥であった大伴旅人の屋敷で行われた宴会の席で詠まれた詩です。

■ 豆知識

作者は門部石足(かどべのいそたり)です。
この詩の他に万葉集 第四巻 568首目には、任期を終えて帰京する大伴旅人を慕う詩が載せられています。

石足は筑前拯(ちくぜんのじょう)でしたので、佐伯子首よりも下の位、四等官における第三位の官司です。
ちなみに四等官における第三位は後の時代における源義経と同じ位(判官)です。

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