さねさし(弟橘比売命)

辞世の句 に関する記事

さねさし 相模の小野に 燃ゆる火の
火中に立ちて 問ひし君はも 弟橘比売命

■ 訳

ああ、相模の野原で火に囲まれた時、火中に立って私を気遣ってくださった(愛しい)あなた。(どうかご無事でありますよう。)

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大和は(倭建命)

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大和は 国のまほろば たたなづく
青垣山ごもれる 大和しうるはし 倭建命

■ 訳

大和は(これまで渡り歩いた国々と比べても)素晴らしい国だ。
青く重なり合うように連なった山々に囲まれている大和はとても美しい。

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きのふみし(滝善三郎)

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きのふ見し 夢は今更 ひ記かへて
神戸か浦に 名をや残さん 滝善三郎

■ 訳

昨日見た夢は今となってはもう叶えることも出来ないが、せめて神戸の入り江に私の名を残そう。

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曇りなき(伊達政宗)

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曇りなき 心の月を 先だてて
浮世の闇を 照してぞ行く 伊達政宗

■ 訳

心に浮かぶ雲一つない月の光(の如き自分の信念)だけを頼りに、真っ暗で先の見えない乱世を生き抜いた(、そんな人生だった)。

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親思う(吉田松陰)

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親思う 心にまさる 親心
けふのおとずれ 何ときくらん 吉田松陰

■ 訳

(子供である私が)親を思っている以上に(子である私を思う)親心とは強いものなのでしょう。
(私の両親は)今日(この手紙を読んで)どれほど悲しむことでしょうか。

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