2015年05月13日
旋頭歌 に関する記事
ここに大久米命、天皇の命をもちて、
その伊須氣余理比賣にのれるの時に、
その大久米命のさけるとめを見て
あやしとおもひて歌曰く、
「あめつつ ちどりましとと などさけるとめ」
とうたひければ、大久米命、答え歌ひてぞ、
「をとめに ただにあわむと わかさけるとめ」
伊須氣余理比賣、大久米命
■ 訳
大久米命(おおくめのみこと)が天皇の命を持って、伊須氣余理比賣(いすけよりひめ)の元に赴いた時、大久米命の目の周りにある入墨を見て不思議に思い、歌を詠みました。
「貴方はなぜ、アマドリ(アマツバメ)、セキレイ、チドリ、鵐(シトド、巫鳥(ホオジロ、アオジ、ノジコなどの総称))のような鋭い(怖い)入れ墨を目元にいれていらっしゃるの?」
大久米命はそれに歌で答えます。
「お嬢様に直接お会いして、(勅命を持ってきた私が貴女に失礼が無い(好かれることのない)ように)目元に鋭い入れ墨をしてきたのですよ。」