春の野に(筑前目田氏真上)

短歌 に関する記事

春の野に 霧立ちわたり 降る雪と
人の見るまで 梅の花散る 筑前目田氏真上

■ 訳

春の野原に霞がたなびく中、散っていく梅の花は、まるで雪が降っているかと見まごうほどだ。

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梅の花(大隅目榎氏鉢麻呂)

短歌 に関する記事

梅の花 散り乱ひたる 岡びには
鴬鳴くも 春かたまけて 大隅目榎氏鉢麻呂

■ 訳

梅の花びらが絶え間なく散っている丘のほとりには、春を待ち望んだ鶯が鳴いているのだなあ。

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春の野に(算師志氏大道)

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春の野に 鳴くや鴬 なつけむと
我が家の園に 梅が花咲く 算師志氏大道

■ 訳

春の野に鶯が鳴いている。
(鶯に)寄っておいでよと、庭園の梅の花が咲き招いているよ。

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梅の花(陰陽師礒氏法麻呂)

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梅の花 手折りかざして 遊べども
飽き足らぬ日は 今日にしありけり 陰陽師礒氏法麻呂

■ 訳

梅の花を手折って髪飾りにして(こんなにも)宴を満喫したけれど、(楽しすぎて)今日は名残惜しい日だったなあ。

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春さらば(藥師高氏義通)

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春さらば 逢はむと思ひし 梅の花
今日の遊びに 相見つるかも 藥師高氏義通

■ 訳

春になったら逢おうと思っていた梅の花よ。
今日の宴で(またお前に)逢えたんだなあ。

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